天津大野木邁伊茲諮詢有限公司
北京大野木邁伊茲諮詢有限公司

 2020 年中の社会保険に関する減免政策の終了

新型コロナ支援対策として 2020 年中に行われた社会保険の会社負担分の大幅な減免政策は各企業の 2020 年度決算・財務状況にプラスの効果を及ぼしていましたが、
2021 年 1 月からは、本来の比率に基づき全額納付する必要があります。労災保険が 0.2％の企業を例にした 2020 年の減免状況及び 2021 年からの通常の負担率は下記のとおりです。

従業員個人負担する大額医療救助費（260 元）の納付方法の変更

社会保険の内、個人負担である「都市就職従業員大額医療救助費」は 2021 年 1 月からは、今までの「年度一括納付」から「月払い納付」方式に変更になります。
このため会社の人事・財務担当者は自社の従業員の給与計算の際の費用控除額等が変更になりますのでご注意ください。
これまでは個人負担分の天引き額について年間一回 260 元を一括控除していましたが、今年は下記のように毎月控除することになります。

外地戸籍者が春節期間中に天津に留まることを推奨する目的の「留守紅包」

最近の中国国内における新型コロナの再流行に対応するため、天津に居住する者で戸籍が天津以外の者が、春節期間中に帰省をせず天津に留まることを推奨する目的で、
2021 に 1 月 18 日天津市人社局は【「企業外省市戸籍従業員が春節期間に天津に留守させられるように留まることを支持するための若干措置」に関する通知】を公布しました。
本通知の公布日から 2021 年 2 月 28 日までの期間、天津を離れない外省市戸籍従業員に対して、会社は「先発後補」の方式を採用して、先に一人当たり 300 元を下回らない金額の
「留守紅包」を支給した後、「一回性安定就業補助金」（１企業当たり最高 30 万元を限度に）を天津市社会保険当局に申請することができるという内容です。

1. 支給対象
   ① 戸籍が天津以外の外省市である天津企業に勤務する従業員
   ② 本人が 2021 年 1 月 18 日から 2 月 28 日の期間、天津を離れないことについて承諾し、
   且つ「外省市戸籍従業員春節期間不離津承諾書」（参考資料①）にサインする
2. 申請企業に関する前提条件：支給対象の 2021 年 1∼2 月社会保険を納付していること
3. 申請提出時間：2021 年 3 月 1 日～4 月 30 日
4. 天津市社会保険局に補助金請求をする際に提出が必要な資料：（参考資料②）
   ① 【一括性安定就業補助金申請表】
   ② 【企業外省市戸籍社員春節期間留守承諾書】
   ③ 支給対象者名簿及び支給根拠
5. 基準及び用途：一人当たり 300 元基準で、１企業あたり 30 万元を限度とする。

企業は取得した補助金の資金のすべてが外省市戸籍従業員に「留守紅包」に使用されているという前提で、企業がより多くの資金を配賦して支給標準を高めることを奨励する。
中国の他の地域(浙江、福建、広東など)でも「留守紅包」に関する政策が公表されています。支給する金額の範囲は最低 200 元を下回らない範囲で最高額を 2,000 元までとして各地区政府が独自の判断で決定することになっています。